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ドイツの公文書保管担当者はデジタル情報のアナログ保存化プロジェクトに取り組む

    Lasat Updated: Febuary 21,2022  本年6月末にドイツ公文書保管担当者がシュツッガルト大学の図書館に集まり、ドイツにあふれているデジタル情報の今後数世紀にわたる保存のための保存方法として「ARCHE project」を取りまとめた。そこでは現在最も一般的とされるCDやDVDの寿命は約5年とされ、500年を保証する媒体としてカラー・マイクロフィルムが取り上げられ、本プロジェクト具体的作業としてBaden-Wurttemberg州の国立公文書資料館の図書や文書のマイクロフィルム化作業が行われている。そこで写真化された各頁には一般的なカードカタログと同様にデジタル情報との対比が出来るようデジタルテーブルが作成されている旨が紹介されている。 1.デジタルデータのカラー・マイクロフイルム化の技術は、レーザー技術を要としたものであるが、フライブルグに本拠地をもつ「フラウホーファー研究所(Frauhofer Institute for Physical Measurement Techniques」 が開発したが、同研究所開発担当部長のヴォルフガング・リーデル(Wolfgang Riedel)は5年後にはアナログ化されたデータはOSや読取り機器にかかわらず閲覧が可能であり、マイクロフィルムの場合、緊急時にはルーペや顕微鏡でも読むことが出来ると述べている(FDは何時まで読めるのか?)。 2.マイクロフィルムは40ミリ×45ミリであるが、単色では200万文字、また3色での保存が可能となるものである。したがって、パスポートの写真大のもので300頁の本11冊分が保存でき、また3層に分かれた保存により各層ごとに読むことも出来る。 さらに、自動化された公文書レーザー記録機は1日に600メーターのフィルムに2terabyte(1兆バイト)を書き込むことが出来る(これを手作業で行った場合、1人1日に2,250ページしかスキャンできない)。 3.更なる課題は、数百年後にマイクロフィルムから再デジタル化する装置の開発である。アナログ変換機器の導入にもかかわらず、かなりのデータ破棄・損失等が生ずるといえるためその対策も必要となる。 4.関連情報 (1)本記事はドイツの「DEUTSCHE WELLE」(2006.7.9付け)から引用したが、このほかにも①ヨーロ...

EU議会が犯罪組織とテロ資金の送金規制に関する規則草案を支持票決

  Last Updated:Febuary 21,2022 本ブログは2011年9月21日に補筆・改訂した。  EU議会は、7月6日に海外送金を行う金融機関やWestern Union (筆者注1) といった国際送金専門会社等に対し、EU加盟国以外からの送金者の氏名や住所、口座番号と言う識別情報を含まない場合は、送金拒否を義務付ける規則草案につき支持投票した。現状、これらの金融機関等は仕向銀行名は知っていても送金依頼人の氏名等は常に認識しているわけではない。  また、規則草案はEU加盟国間の送金については口座番号のみ要求しているが、仮に顧客につき疑わしい場合は、3営業日以内に仕向銀行から送金者の氏名、住所についての情報を得ることが出来るとするものである。  本規則に基づき集められた送金人の情報は、5年間の保存が義務化され、これら仕向金融機関等の監督機関は反マネロンやテロ資金についての調査活動が可能となる。最終的には、テロリスト自身や資金の流れを追跡することで捜査、起訴に寄与することが目的である。この規則草案自体はEUの「テロ阻止に関する行動計画」の一部である。  なお、EUのマネー・ローンダリング対策については、2005年欧州議会および欧州連合理事会が決定した 「EUの第3次マネーローンダリング・テロ資金供与規制にかかる指令(2005/60/EC)」 )および「 EUにおける資金の出入の管理に関する規則(1889/2005)」 等のEUの公式サイトを参照されたい。 (筆者注2) 1.今後の規則草案の正式承認手続き  EU蔵相会議において今後 可決することになるが、本規則草案自体マネー・ローンダリング対策における国際協調機関である「金融活動作業部会(Financial Action Task Force on Money Lauderig:FATF)」 (筆者注3) の電信送金に関する特別勧告Ⅶ(SR Ⅶ)に基づくものであり、FATF修正解釈注によると2006年12月には実行に移されるべきものとされている。 2.規則草案の主な内容 (1)本規則制定の目的(第1条)  マネー・ローンダリングやテロ資金の資金トレースを可能とし、国際的送金阻止やそれらに関する捜査を目的とする。 (2)定義に関するもの(第3条)  適用の対象となる、テロ資金、マネー・ロンダリング、...

欧州34カ国の閣僚が障害者に優しい公的ウェブサイト構築に向け再スタートに署名

    Last Updated: Febuary 21,2022 6月12日にラトビアにおいて、EU加盟国、EU加盟予定国、欧州自由貿易連合加盟国(EFTA) (筆者注1) およびその他の国々の計34カ国の閣僚が2002年6月13日に行った「eInclusion」 (筆者注2) 決議の要求(2006年半頃までに実行)期限を延期し、2010年までに実行する旨の「eInclusion」目標宣言書に署名した。  当初の目標設定から約7年後となり、今回の決議を担保する新たな法律の制定も予定されていないため、関係者の中には法的な拘束力のない単に道義的規範ないし同盟国からの圧力による強制しかないという問題指摘もあり、責任者であるEUの「情報社会およびメデイア委員会」委員長のヴィヴィアーヌ・レデイング(Viviane Reding) (筆者注3) に対する風当たりが強くなると見られている。 1.1999年12月の「eEurope」主導(initiative)の採択  IT分野における欧州域内での格差および米国との格差を是正し、全ての欧州市民のための情報社会を構築することを目的として、採択された。このイニシアティブは、EUの重要課題である雇用、経済成長および社会の結束を固める上で、重要な政策であると位置付けられており、また、2000年3月にEU加盟国の情報化を阻むさまざまな障害を分析し、以下の10の行動計画が公表された。その7番目が障害者対策である。 (1)デジタル時代における欧州の青少年教育(European youth into digital age) (2)より安価なインターネットへのアクセス(Cheaper Internet Access) (3)電子商取引の促進(Acceleration E-Commerce) (4)研究者及び学生の為の高速インターネット(Fast Internet for researchers  and students) (5)スマートカード(Smart Cards for secure electronic access) (6)ハイテク中小企業への支援(Risk capital for high-tech SMEs) (7)障害者の電子的な参画(eParticipation for the disabled) (8)オンライン健康管...

米国連邦証券取引法に基づく電子メールの保存規則違反で和解金1500万ドルを支払う

    Last Updated: Febuary 21.2022  6月10 日付の本ブログでも紹介した米国企業改革法(SOX法)の対応問題に関連する課題として、内部統制強化に欠かせない「文書化作業と保存・管理対策」が昨今話題となっている。 (筆者注1) と りわけインターネット・トレードの普及がわが国でも個人投資家を中心に急速に拡大する一方で、米国では電子メール・データの保持を義務づける米国証券取引委員会(SEC)規則17条a-4  (筆者注2) や全米証券業協会(NASD)運営規則3010条 (筆者注3) 等の遵守義務が厳しく監督機関から求められており、最大手証券会社モルガン・スタンレー社が去る5月19日にSECとの民事裁判(コロンビア連邦地裁)で和解に応じた。  わが国では、電子メールのみによる注文取引は行われていないため、電子メールの保存にかかる実務レベルの厳格な規則はないようであるが  (筆者注4) 、金融取引における一般原則としては取扱いルールの明確化は今後重要な課題となろう (筆者注5) 。 1.原告と被告 原告;証券取引委員会(ワシントンD.C.)、被告;モルガン・スタンレー社(ニューヨーク州) 2.起訴理由  (1)被告は少なくとも、2000年12月11日から2005年7月の間になされた原告における2つの調査(新規株式公開における株式割当ての実施状況、②同社の調査結果と投資銀行間の利益相反の実施状況)に関し、召喚状(subpoena)その他の請求に反し数万件の電子メールの作成を怠った。その結果、連邦証券規制法に基づき証券仲介業者・売買業者に課されるところの原告に適時に提出すべき文書の作成義務規定に違反した。 (2)被告は、前記の2つの調査に関し、2005年までの約4年間にわたり顧客とのやり取りを記録した電子メールを記録すべきバックアップ用磁気テープの作成を真摯に行わなかった。その結果、数千本のバックアップ用テープに記録されるべき電子メールの適時の作成を怠った。これら磁気テープは遠隔地保管業者(off-sight storage provider)となる被告の事務所又は関連会社において読み取り可能なものでなければならないものであるが、今日まで記録されるべきであった1,430万件の電子メールが保管されずに放棄された。 (3...

米国SECが企業改革法(SOX法)第404条の内部統制要件実現の具体的行動計画を公表

    Last Updated:Febuary 21,2022  最近時、監査法人サイトや金融専門雑誌等において米国企業改革法(the Sarbanes-Oxley Act of 2002)の解説記事が頻繁に出ている。同法が制定された背景は言うまでもなくエンロン事件等傷ついた証券市場の信用の建て直しであるが、その主な内容は、①監査(内部・外部)の独立性強化、②経営社の責任の厳格化・明確化、③情報開示に強化等多岐にわたっており米国の公開会社(public company)に適用される。 すなわち、わが国の企業にとって米国の証券取引委員会(SEC)に登録または登録予定している企業の子会社や支店には同法が適用されるし、また第404条「経営者による内部統制の評価」については今後わが国の法令・基準等に取り入れられることは間違いないといえる。  去る5月17日にSECは、①公開会社のための内部統制遵守ガイダンスを公開会社会計監視委員会(the Public Company Accounting Oversight Board;PCAOB)と共同で策定する(これらの背景としては最近数ヶ月間にわたる投資家、公開会社、監査役等から大規模なヒアリングやコメントを元に分析している)、②とりわけヒアリングで指摘された最大の課題は中小企業(後記GAOの資料では資本金7億ドル以下)のおける対応が時間的に間に合わない、対応費用の負担問題等から遵守期限の延期問題や上場廃止を意図する企業も出ている (筆者注1) ことなども踏まえ、今後の行動計画を公表したので概観する。  なお、SOX法の今回取り上げた第404条問題は一連の逐条的なSEC規則の制定作業の一部である。その長期にわたる作業の全体像を鳥瞰する資料があれば筆者としても勉強したい。 1.5月10日のSEC円卓会議と最近数ヶ月間の第404条の運用と効果についての各方面からのヒアリング状況 (1)SOX法成立2年目を迎えてこれまでの関係業界・公的機関からの意見の集約のための円卓会議の開催  5月10日に開催されたが、それに先立って5月1日までに広く関係者から内部統制に関する報告および監査規定に関し意見を求めており、この集約結果も含め円卓会議で議論が行われた。 (筆者注2)(筆者注3)(筆者注4) (2)4月23日に公表された「小規模公開会...

米国の大手金融サービス機関のCEO等からなるNPOの最近の取組テーマと活動概要

  Last Updated: Febuary 21,2022  米国BITS(正式にはThe Financial Services Roundtable)は、米国の大手金融機関  (筆者注1) (筆者注2) 97機関の最高経営責任者(CEO)およびCEOが指名した最高技術責任者(CTO)、最高情報責任者(CIO)、副社長等からなる諮問委員会、諮問協議会により活動を行っている。特に、国内の金融機関やその他重要な企業・機関、政府機関、技術提供企業、第三者サービス機関との協力関係に力を入れている。  以下述べるとおり、BITSの現下の優先課題や取組みテーマは金融界全般ならびに金融監督機関・政府機関にとっても共通的重要項目であり、実際BITSは①FDIC,ICANN、DHS等関係機関への意見書(Comment Letters)の提出、②連邦議会での証言(Public Testimony)、③消費者への情報開示等その活動振りは注目に値するといえる。 また、技術提供事業者と金融サービス機関の相互協力により金融サービス産業において確立された最小安全基準評価基準をもとに公認商品評価テストを実施している点も、特徴的な活動といえよう。 1.BITS理事会からの基本的負託事項(基本方針) (1)エレクトロニック・バンキングと金融サービスの成長への協力 (2)市場主導型の技術開発を優先することへの協力 (3)電子商取引に取り込まれる決済システムの中心となる産業界の役割・任務の維持 (4)金融取引における安全性、健全性、プライバシー保護に対する消費者の信頼の維持 (5)産業界全般にわたる資源とインフラの活用 2.2006年の主体的行動の優先取組み政策課題 (1)情報セキュリティ(なりすまし詐欺、情報漏えいおよびインターネット詐欺) (2)生命保険会社の許認可における連邦監督法制化問題  (筆者注3) (3)年金受給者向け証券サービス(30年もの国債  (筆者注4) 、投資アドバイス、年金) (4)マネロン対策 (5)証券取引委員会(SECのヘッジファンド、市場構造、SOX法404条問題  (筆者注5) ) (6)大規模災害対策 (7)郵便制度改革 (8)恒久減税(permanent tax cuts)、「経済成長及び減税調整法:EGTRRA...

米国FCCがVoIP等に対する通信傍受支援法(CALEA)の適用強化第2次命令を発出

  Last Updated : April 17,2015   米国憲法の重要課題の1つである「通信の秘密」(憲法第修正第1:表現の自由や修正第4:プライバシーの保護が明文上の根拠)は 、「1994年通信傍受支援法(Communications Assistance for Law Enforcement Act:CALEA)」 等   (筆者注1) (筆者注2) により多くの関係者の議論を呼んでいるが、連邦通信委員会(FCC)は5月3日にブロードバンドサービス・プロバイダーおよびVoIPサービス・プロバイダーに対する警察等法執行機関への協力・支援に関する規則の強化を図る報告書ならびに 命令(Order) を採択、公布した。   (筆者注3)  FCCは2005年9月23日に同趣旨の規則策定についての第1回目の報告書・命令案についてパブコメに付しており、その上で修正されたものである。  この問題について、CDT等の全米規模の人権保護団体、プロバイダ団体および教育機関はCALEAはあくまで公衆電話交換網における通信傍受の規制法であり、VoIP等新たなインターネット通信に適用することに反対している。  (筆者注4)  また、これら団体や教育機関は2005年10月25日にコロンビア地区控訴裁判所に対し、FCCの規則制定権違反を理由に提訴しており、なお裁判所の判断が出ていない段階でFCCの第2次命令が出された点を問題視している。   (筆者注5)  これらの動きについて、わが国では2005年9月の段階で一部メデイアで簡単に紹介されているが、今回の動きはほとんど報じられていないようであり、今後のわが国の法制化の議論の前提としてここであらためて整理しておく。 1.新規則の適用遵守期限  2006年5月12日から90日以内。 2.適用対象事業者 ブロードバンド事業者、VoIP事業者のほかすでにCALEAの適用通信事業者も含まれる。 3. CALEA第103条 に定める特別な義務の内容 (1)通信の傍受(call intercept) (2)通信を特定する情報へのアクセス (3)傍受した通話および通信に関する特定情報の政府への引渡し (4)通話加入者への最低限の干渉とプライバシーへの配慮 4.相互接続VoIP事業者の定義・要件 (1...