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「米国DHSシークレットサービス(USSS)による連邦議会委員長の機微情報への不正アクセスおよびその開示問題とOIG監察報告の意義」(その6完)

 I.Exceptions to the Offense Codes and Penalty Guidelines

犯罪分類コードや罰則ガイドラインの例外 

 機密情報取扱許可手続き(security clearance process)は、懲罰プロセスとは別であり、このこのガイダンスは、秘密事項へのアクセスの適格性の拒否、停止または取り消しにかかる秘密事項扱い許可の決定(security clearance determinations)には適用されない。 

 しかし、犯罪分類コードで概説されるように、従業員の最高機密の秘密事項扱い許可が停止されたか、取り消されたとき、提案された限定されない停止命令が出されるかもしれない。そして、従業員の最高機密の秘密事項扱い許可がセキュリティ上訴委員会(Security Appeals Board)によって最終的に取り消されたとき、連邦部門から従業員を排除するという提案が出される。

 このガイダンスに合致して、従業員は、秘密事項扱許可部が当該問題でセキュリティ関連した措置をとるか否かを問わず、安全保障への懸念を引き起こす不正行為に基づく懲罰処分または不利益な人事措置を受ける場合がある。 

 医学レビュー委員会(Medical Review Board:MRB)の手続きは、懲罰手続きとも別であり、そして、このガイダンスは彼または彼女の病状により従業員の位置の重要な機能を実行することができないことに基づく医学レビュー委員会によって提案される職務からの排除にあてはまらない。 

 さらに、懲戒処分が行われるか否かを問わず、問題は適切な行動・措置のために他のシークレットサービス部門に任せられるかもしれない。たとえば、問題が政府から借金額の控除に関する場合は、財務管理部に任せられるかもしれない。任務のための身体適合性または健康診断に関しては、「安全、健康と環境プログラム部(Safety, Health and Environmental Programs Division)」やそのレビューについては秘密事項扱許可部(Security Clearance Division)に任される。 

 若干の罪が罰則表にリストされる犯罪分類コードに入るかもしれないが、監督者は特定の状況で非公式の規律を従業員にあたえることを考えるかもしれない。監督者やマネージャーは、 非公式の規律が状況の全体の中での適切である場合があるかどうか考えるときは「良い判断」を行う責任を持つ。 

 以下はそのような状況の例示である。 

・習慣性がない職務怠慢

・無許可職場離脱 – 勤務日1日未満

・服装等概観ポリシー違反ー軽微な違反

・仕事の遂行ー任務に影響しないわずかな違反問題

・無礼または破壊的な行動–習慣性がない違反 

・指示に対する怠慢 – マイナーかつ非習慣的な指示違反

・500ドル以下の政府資産(非保護具や武器)の損失

・政府発行のIDカードやアクセスカードの紛失(IDバッジは含まない)

・安全義務違反:初犯時;行為の停止ついての文書による厳重注意(筆者注16) 

5.米国の連邦機関の内部監査機関たるOIG等の実態と実際の活動の概観

 重要な問題である。機会を改めてまとめたい。なお、この問題に関するわが国の解説例を以下、引用しておく。

(1)平成21年11月厚生労働省・安全対策課「監察総監室(Office of Inspector General, OIG)制度について」 

(2)2006.5  国立国会図書館レファレンス 廣瀬淳子アメリカにおける行政評価と行政監視の現状と課題:GAOとCIAを巡る最近の状況から」

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(筆者注16) DHSの従業員の違反行為に対する罰則一覧は見当たらなかった。かわりに連邦陸軍の軍属支援局サイトの一覧を参照されたい。 

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