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「米連邦航空局の商用ドローン使用規則の施行とわが国の実態から見た新たな検討課題」(その2完)

 

⑤警察庁「小型無人機等飛行禁止法について」 (筆者注11)

 国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律(平成28年法律第9号。以下「本法」という。)第8条第1項の規定に基づき、以下の地図で示す地域(対象施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域:「対象施設周辺地域」)の上空においては、小型無人機等の飛行を禁止される。 

⑥日本産業振興協議会(JUIDA)が2016年1月26日から5月までの間、実証実験(β版)「ドローン専用飛行支援地図サービス(SoraPass)」を提供した。筆者はもちろん参加した。  

【実証実験の背景の説明】

ドローン産業の発展を支援するわが国最大の団体である一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は、 株式会社ゼンリンとブルーイノベーション株式会社とともにドローン専用飛行支援地図サービスの共同開発に着手しました。 このサービスはドローンに特化したわが国でも初めての飛行支援地図サービスで、1月26日から実証実験版の利用開始、サービス開始は来年度を予定しています。 

 

 なお、同サービスはその後も引き続き利用はログインにより可能である。

   

(2) 日米の比較表を作成 大きく異なる点を中心に整理

  追加予定

 

 

 

(3)プライバシー問題は少なくとも国土交通省、警察庁、市町村条例レベルでは問題視されていない?

 3.わが国においてさらに検討すべき優先課題 

(1)技術面からみた安全性への課題 

 欧州では、ドローンは「遠隔操縦航空機システム(Remotely  Piloted  Aircraft  Systems:  RPAS)」と呼ばれ、EUROCONTROLEやEASA等が中心となってルールづくりが進んでいる。2014年4月、欧州委員会(European Commission)が民生ドローン(Civil Drones)のルールづくりを要求し、2015年3月、欧州航空安全機関(European Aviation Safety Agency: EASA)は「ドローン運用のコンセプト(Concept of Operations for Drones:A risk based approach to regulation of unmanned aircraft」(全12頁))」を公表した。同文書ではドローンの飛行形態等に応じて、「オープン(Open)」「特定(Specific)」「認証(Certified)」の3分類でルールづくりを進めている。

(EUの民間ベースのドローンへの取り組みの詳細は、専門サイト等参照) 

 わが国における同様の検討が急がれよう。また、電波ののっとりいわゆるハッカー対策等の問題に関し、「ドローンによる自動配送実現に重要な制御通信の改ざん・盗聴防止 NICTらが実証実験に成功」等、実務的な観点にたった実証実験の進展も期待されよう。 

 さらに電波法の関係で見ると、日本国内で「技適マーク」が付いた機種以外を操縦すると、電波法違反になる可能性があるという問題もある。(筆者注12)

 (2)プライバシー保護

 総務省は2015年9月11日に「「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」(案)に対する意見募集の結果の公表した。住宅地にカメラを向けないなどの注意点を定義し、軽犯罪法は個人情報保護法に抵触するケースについても紹介してる。その詳しい内容は省略するが軽犯罪法で取り締まることでよいのか、そもそもわが国の個人情報保護法は事業者の保護規制法であることから、当然ドローン飛行運用についても飛行場所や航空機の安全性のみの観点からの規制だけでない、広く規制のあり方が喫緊の課題と考えられよう。

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(筆者注11) その内容を見ておく。

警察庁「小型無人機等飛行禁止法について」から一部抜粋する。

 国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律(平成28年法律第9号。以下「本法」という。)第8条第1項の規定に基づき、以下の地図で示す地域(対象施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域:「対象施設周辺地域」)の上空においては、小型無人機等の飛行を禁止されています。 

○本法の規制の対象となる小型無人機等とは、次のとおりです。

① 小型無人機(いわゆる「ドローン」等)

② 特定航空用機器(操縦装置を有する気球、ハンググライダー、パラグライダー、回転翼の回転により生ずる力により地表又は水面から浮揚した状態で移動することができ、かつ、操縦装置を有する機器であって、当該機器を用いて人が飛行することができるもの航空法(昭和27年法律第231号)第2条第1項に規定する航空機に該当するものを除く。) 

○ただし次のものについては、適用されない。

①対象施設の管理者又はその同意を得た者が当該対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行う小型無人機等の飛行

②土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う小型無人機等の飛行

③国又は地方公共団体の業務を実施するために行う小型無人機等の飛行

 この場合、小型無人機等の飛行を行おうとする者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を当該小型無人機等の飛行に係る対象施設周辺地域を管轄する警察署を経由して都道府県公安委員会に通報する必要があります。 

○警察官等は、本法の規定に違反して小型無人機等の飛行を行う者に対し、機器の退去その他の必要な措置をとることを命ずることができます。

また、一定の場合には、小型無人機等の飛行の妨害、破損その他の必要な措置をとることができます。 

○なお、上記に違反して、

・対象施設及びその指定敷地等の上空で小型無人機等の飛行を行った者

・法第9条第1項による警察官の命令に違反した者

は、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます。 

(筆者注12) DRONE MDIAの電波法との関係を解説した例「技適マークのついていない機種を所有しているだけなら違法ではないのですが、電源を入れてしまうと違法になってしまいます)。電波法では「技適マーク」がついていない無線を使用する機械を使う=国が定めた電波の利用ルールに違反してしまう(法律違反)と、規定されています。(電波の強さ等に応じて例外となる機械も一部あります)」

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