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英国公正取引庁は金融界が取りまとめた 電子決済処理の改善内容を評価

 


 2005年12月16日、英国の公正取引庁(Office of Fair Trade:OFT)(注1)は、電話やインターネットを介したエレクトニック・バンキング決済の現行の3営業日後から即日決済への改正につき、金融界が中心となった検討グループ作業部会(Task Force)が取りまとめた結果について歓迎する意向を表明した。(なお、同作業部会は2007年2月、「最終報告(Final report of the Payment Systems Task Force)」を発表している)

 今注目したいのは、「決済システムに係る専門員会(The Payment Systems Task Force )」(注2)を中心にこのような産業界、消費者、業界段階が協調的にサービスの改善に取り組んでいることであり、わが国でもインターネット・バンキングやオンライン・トレードの更なるサービスやセキュリティ向上に向けた同様の検討が期待される観点から紹介する。

 現行の決済システムは次のような過程を経て行われている。大手電子決済会社BACSの例で見る。(注3)
*1営業日目・・支払指図の入力・BACSセンター受信(月曜日から金曜日の間で午前7時から午後10時30分の間)。指示内容の有効性チェックとセキュリティ・チェックが行われる。
*2営業日目・・処理日。支払指図電文が受益者の取引銀行に午前6時までに送信。
*3営業日目・・入金日。イングランド銀行 にある金融機関の決済口座での決済。一般的に当日中に金融機関は口座残高を解放する。

 2005年5月に金融実務界の適用検討グループは、現行の3営業日後の決済から同日決済の検討に着手していたが、OFTの長官のこのほどの説明は金融界の努力により2007年末までにリアルタイム、365日、24時間というかたちでこれらの決済サービスが可能となることは極めて喜ばしいことであると述べている。

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(注1)OFTは、わが国で言うと内閣府の外局である公正取引委員会、内閣府、さらに現国会に上程されている「改正消費者信用法」が成立した場合はクレジット会社や消費者信用機関の免許権が付与される機関に相当するもので、金融サービス機構(FSA)のような金融監督機関の性格を兼ね備えた政府から独立した独立行政機関である。
 従来の基本的な機能は、①カルテルや市場占有力の濫用の禁止・処罰等の具体的行動・処罰、②前記①を実行ならしむため必要に応じ裁判手段を利用、③企業の実践的行動規範(codes of practice)等による自主規制を奨励するなどの行動、④企業活動において、企業や消費者の競争的な環境が法律等に準じたものとなっているかの調査、⑤消費者の利益が大規模に犯されているとする消費者団体の苦情への対応、⑥消費者への権利・義務等についての情報提供、等である。
 従来の基本的な機能は、①カルテルや市場占有力の濫用の禁止・処罰等の具体的行動・処罰、②前記①を実行ならしむため必要に応じ裁判手段を利用、③企業の実践的行動規範(codes of practice)等による自主規制を奨励するなどの行動、④企業活動において、企業や消費者の競争的な環境が法律(「2002年公正取引庁改組等競争法強化・破産法改正・消費者保護強化に関する法律(Enterprise Act 2002)」等に準じたものとなっているかの調査、⑤消費者の利益が大規模に犯されているとする消費者団体の苦情への対応や競争委員会への付託(reference)ならびに消費者信用免許の取消等 、⑥消費者への権利・義務等についての情報提供、等である。
 現最高執行責任者・委員長(chief executive)はジョン・フィングルトン(John Fingleton)、議長はフィリップ・コリンズ(Philip Collins)である。なお、組織は7部門からなる。各部門ごとに役割についてOFTの説明サイトを参照されたい。

(注2)専門員会は2004年設置されて以降4年以上にわたり、決済システムに関する競争、効率性、緊急性とりわけ既存の決済システムのネットワーク効果について検討することが求められている。1年間に4回以上開催し、年間の成果の公表を行う。メンバーは、公正取引庁 (委員長), 決済調整機関としてAPACS (Association for Payment Clearing Services),決済機関である BACS Payment Schemes Limited, 金融団体であるBritish Bankers' Association, British Retail Consortium, 産業界代表であるBritish Chambers of Commerce, Building Societies Association,決済機関である CHAPS, Cheque and Credit Clearing Company Limited, LINK, クレジットカード会社であるVisa, MasterCard, S2, Federation of Small Businesses, 消費者団体であるNational Consumer Council, Which, 中央銀行であるThe Bank of England (sitting as observers), および 財務省HM Treasury (sitting as observers)である。

(注3)参考までに英連邦の国々の決済サービスの代表的なスキームを見ておく(わが国では詳しく説明した資料がない)。①「direct debit」は事前通知式口座引落しである。電気・ガス・水道など公共料金の支払決済、保険の掛け金について永続的または定期的に支払うものである。引落し金額や引落日に変更がある場合は10営業日(別途の合意がある場合を除く)前までに債務者に通知することが義務付けられる。引落し金融機関において取扱いミスが生じた場合には金融機関は保証責任に基づき、全額が直ちに債務者口座に補填される。②「direct credit」は自動送金サービスである。大小の企業の賃金・政府給付金の支払いに利用される。毎週400万件、月間約4千万件が利用されている。そのほかにもインターネットバンキングによる支払いでも多く利用されており、また10万社以上の企業が納品業者、年金受給者、従業員給与支払い、保険金や配当金の支払い・払戻しに利用されている。③「standing order」は支払人による金額や受給者名の指図に基づく自動支払いサービスである。受給者は、親戚、家主や慈善団体などである。なお、インターバンクで行われるstanding orderはdirect credit で行われる。

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(今回のブログは2005年12月17日登録分の改訂版である)

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