スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2月, 2007の投稿を表示しています

オーストラリアFIDOサイトにおける消費者金融教育の取組み(その3-大学生向け金融クイズ)

    Last Updated: March 7,2021  オーストラリアにおける消費者金融教育問題に絡んで、2006年10月7日にオーストラリアの証券投資委員会(Australian Securities & Investments Commission:ASIC)の投資家向け専用サイトの 金融クイズ を紹介し、その 正解と解説 を11月3日に行った。  最近、似非慈善事業的な投資詐欺や銀行の変額年金保険の中途解約リスク問題等金融教育をめぐる課題はますます大きくなっているように思える。しかし、わが国の実態は日本銀行や金融庁のサイトの内容を見ても決して十分とは思えないし、消費者保護の中心となる内閣府肝入りの「消費者の窓」サイトの情報不足や「国民生活センター」への苦情はいっこう減らない。  さる1月30日にFIDOからメールが届き、その中に「大学生向け金融クイズ10問」が織り込まれていた。オーストリアでの留学や生活経験がない筆者であるが、あえてチャレンジした。正解率80%であったが、次回その正解と簡単な解説を紹介する。自信のある向きは直接チャレンジさてはいかがか。  なお、わが国でも大学における学生向けの返済条件が弾力的な奨学金等融資制度が充実しているようである。新学期を迎え、いろいろもの入りの時期であるが安易にクレジット・カードに頼ることのないよう、両親や本人の自覚を期待したい。 質問1 :新入生のあなたは大学のキャンパスの近くに引っ越そうとしています。今後の生活を考える上で、どのような費用を考えておくべきでしょうか。 ①家賃や旅行費用 ②食事代、電話代、光熱費等 ③教科書、娯楽費、衣料費 ④すべての費用が上がる 質問2 :メルは技術系の学生です。彼女のクラスは3日間の短期講座として郊外学習を実施することになりましたが、その参加費用は190豪ドル(約18,000円)です。メルは教科書代に多くのお金を使ってしまい、今は余裕がありませんでした。どうすべきでしょうか。 ①自分のクレジット・カード決済で支払う。 ②郊外学習に参加しない。 ③学生課に行って事情を説明し、大学が提供する返済方法が比較的自由な融資制度があるか照会してみる。 質問3 :トリタは大学での勉強用に2,000豪ドル(約18万4千円)のデスクトップ型コンピュータ(laptop compu...

スイスの小児科医師会が幼児、子供のテレビやコンピュータ・スクリーンの見過ぎに警告を鳴らす

  Last Updated :March 7,2021  最近テレビ番組作成のやらせ問題がわが国でも問題となっている。これも今に始まったことではないが、幼児や少年期のテレビやPCの見過ぎが幼児等の精神面、感情面、精神運動面の発達等への影響を分析したスイスの小児科医師会編集による最新版の小冊子がスイスの両親向けに公表・配布された。  スイスらしいと感じたのは、この小冊子の配布者がスイスの最大手の健康保険会社(Krankenkasse,Caise D’assurance-maladie)である CSS Assurance が作成し、その入手のためにはある程度の個人情報を提供する インターネットでの申込 を行わねばならない点である。 (筆者注1) なお、2021.3 現在で申込サイトは閉鎖されている。  筆者としてはそこまでしてもと思い、今回は不本意ながらメディア情報の要旨のみ紹介する。  また、たまたま発見したのであるが、スイスの小児科医会が 編纂した平易な家族向け医療の手引き (「リアン、ケイトやその他の子供が病気になったとき:両親へのアドバイス」)はインターネットから入手可能である。この 手引き は英語版があり、その内容は4編から構成、家族で読めるよう平易な解説で読みやすく作られている。 (筆者注2)  なお、筆者の関心はもう1点あり、極めて複雑な「スイスの医療保険制度」であるが、これについてはスイス社会保険庁(Bundesamt für Gesundheit:BAG)のサイト情報等に基づくスイス在住の女性グループによる丁寧な解説サイトがあるので、省略する。 (筆者注3) 1. 医師や教師の警告内容 (1)チューリッヒのある幼児学校の先生は何人かの2歳から4歳くらいの幼児が学校に来る前に見ていたテレビの話をするときに荒唐無稽(mind boggles)な話しをする傾向の増加が見られるが、その原因はテレビの見過ぎでありかつ多くは一人で見ている。スイスの小児科医会は本小冊子で、14歳以下の子供は1週間に7時間から10時間以上テレビ等見せるべきでないと警告している。この警告は決して道徳的な意味をもたせているのではなく、親の関心を高めることを何よりも重視している。 (2)子供の成長と発達に関する章では、「あなた方両親は1週間当たり多くの時間をテレビやコンピュータの...