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1月, 2024の投稿を表示しています

世界の平和にとって1秒たりとも気が抜けない激務を担うオースティン国防総省長官の緊急入院・手術を巡る米国の軍事・防衛態勢の継続・維持問題

  Last updated:January 29,2024  筆者の手元に米国防総省からのリリースが複数届いている。要約すると国防総省オースティン長官(70歳)の 前立腺がん による緊急人院とその後の回復、トップ軍幹部の動向、野党共和党を含むホワイトハウスへの批判、国防長官の執行権限の委譲の法的問題等であろう。この問題に関する世界の情報メデイアが交錯している。いずれにしても大統領選挙を控えバイデン政権の不安定さや透明性の欠如批判に応える責任はあろう。  この問題は自衛隊幹部の執務不能時における非常事態問題は東シナ海等の紛争問題や北朝鮮問題を抱えるわが国でも他山の石とすべき重要問題であることは言うまでもない。  米国の国防総省はホワイトハウスに次ぐ巨大かつ重要組織であり、本ブログでも、わが国で日頃詳しい解説がない分野だけに立ち入った詳しい解説を心がけた。また、わが国のシビリアン・コントロールの在り方も併せて論じたい。   本ブログの執筆中に米国と英国はイエメンにあるフーシ派武装勢力の標的約十カ所への攻撃を開始した旨の情報が配信されてきた。まさに重要な軍事決断時期であったといえる。  国防総省は1月29日、以下のリリースを行った。「ロイド・J・オースティン国防長官は本日、国防総省での勤務に復帰した。 同長官は、2024年1月15日にウォルター・リード国立軍事医療センターから退院して以来、自宅で職務を行っていた」   なお、国防総省は1月29日、以下のリリースを行った。「ロイド・J・オースティン国防長官は本日、国防総省での勤務に復帰した。 同長官は、2024年1月15日にウォルター・リード国立軍事医療センターから退院して以来、自宅で職務を行っていた」 Ⅰ. 1 月 8 日、国防総省報道官のパット・ライダー少将 (Major General Patrick S. Ryder) が撮影禁止、記録のみの筆記録 (Transcripts) プレス・ブリーフィング の概要 Patrick S. Ryder少将  私が最初に行いたいのは、記者の多くが持っている今後の予定(timeline)に関する質問のいくつかに対処することである。 次に、長官の健康状態に関する状況の最新情報を提供する。   12月22日(金) 、国防長官ロイド・J.オースティンIII(Secretary ...

FBIシャーロット現地事務所は年末年始のホリデー休暇中にセクストーション未遂が増加する可能性があると警告

  Last updated: january 19,2024  サイバー犯罪たる セクストーション (Sextortion) につき、米国や中国、フィリピンなどでも被害が確認されている。「性的な」という意味の「セックス(Sex)」と「脅迫・ゆすり」を指す「エクストーション(Extortion)」を合わせた造語で「性的脅迫」と訳され、性的な動画や写真を入手し、それを「ばらまく」などと脅して金銭を要求することを指す。( FBIのyoutube ) (筆者注1) 大阪府警資料から抜粋  また、 グルーミング(チャイルド・グルーミング) とは、子どもからの信頼を得て、その罪悪感や羞恥心を利用するなどにより、関係性を操る行為である。特に、子どもを手なずけることによって、性的な接触・搾取をする目的で行われる性犯罪の準備行為をいう。( 筆者ブログ(1) 、 同(2完) 参照) なお、 米国の未成年者に対する性犯罪規制立法については筆者ブログ 参照。  グルーミングの対象となった児童は、失望させたくないと思って相手の要求を断れなかったり、相手を信頼するあまり相手の要求に疑問を抱くことなく、わいせつな写真を送信したり、性行為をしてしまうことがある。  2023年7月13日施行の刑法改正において、面会要求等罪は、悪質なグルーミングを処罰することによって、児童を性加害から保護することを目的として成立し、面会要求等罪には、わいせつ目的で児童に対して面会を求める 面会要求罪 と、わいせつな映像の送信を求める 映像送信要求罪 の2つがある。  今回のブログは、わが国の(1) セクストーション の正確な定義、手口の解析、被害防止策、法的対策・検討状況, (2)  グルーミング(チャイルド・グルーミング) に関する刑法改正とその意義、(3)米国で話題となっているAI画像生成ツールと児童性的虐待素材 (CSAM)問題、(4)関連した立法として「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」の概要と意義を解説する。  なお、本ブログで取り上げるとおり、これらサイバー性犯罪の加害者は医師や教員、公認会計士等社会的ステイタスが高いことが多い。病む現代社会の象徴であろう。 Ⅰ.セクストーションの正確な定義、手口の解析、被害防止策、法的対策・検討状況 1.わ...

米HHS・FDA(食品医薬品局)は北米・中南米の地域統括会社たるオリンパス・コーポレーションは火傷や火につながる可能性があるため、気管支ファイバースコープと気管支ビデオスコープをリコール

   筆者の手元に米国連邦保健福祉省(HHS)傘下の 食品医薬品局(FDA)のリコール通知 が届いた。筆者は、かつて ブログ でオーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)によるエアバックの安全リコールを取る上げたことがあるが、今回のリコール対象は医療機器である。  このリコール制度は各国を比較してもかなり複雑である。今回のブログは(1)米国FDAサイトからリコール通知内容を解説し、(2)米国リコール制度の概要をなるべく正確に理解できるよう工夫する, (3) 今回のオリンパスのリコール通知のこれまでの経緯、(4)わが国のリコール制度の概観を試みるものである。  なお、本ブログを読まれた方は気が付かれると、米国の重大なリコール通知( class  Ⅰ )と比較して、はたしてオリンパスのリコール通知の正確な受け止め方はどうすべきであろうか。 Ⅰ. FDA のリコール通知  FDAは オリンパス北米・中南米の地域統括会社たるオリンパス・コーポレーション が販売した「気管支ファイバースコープ(bronchofiberscopes)」と「気管支ビデオスコープ(bronchovideoscopes)」を「 クラスⅠリコール」 すなわち、最も深刻なタイプのリコールとして識別した。これらのデバイスを使用すると、重大な怪我や死を引き起こす可能性があるとした。 このリコールは 修正 (correction) であり、 製品の削除 (removal) ではない。   1.リコールされた製品 ①製品名:オリンパス気管支ファイバースコープと気管支ビデオスコープ ②製品コード:参照 データベースエントリをリコール ③モデル番号: 完全なリスト添付 ④販売期間:2001年1月1日から2023年9月11日 ⑤米国でリコールされたデバイス数:17,691台 ➅オリンパスがリコールを開始した日付:2023年10月12日 2.使用デバイス  気管支ファイバースコープ (bronchofiberscopes) と 気管支ビデオスコープ (brochovideoscopes) は、カメラやライトなどのアクセサリを使用して人の気道を調べたり処理したりする管状の医療デバイスである。 オリンパスのサイトから引用 3.リコールの理由  オリンパス北米および中南米における地域統...