オハイオ州の男性ラリー・ディーン・ハーモン(Larry Dean Harmon、以下「ハ―モン」という)(38歳)は、8月18日、ダークネット (注1) に拠点を置く暗号通貨(資産)のローンダリングサービスであるHelixの運営に起因するマネーロンダリングの共謀(conspiracy)について有罪を認めた旨、連法司法省が発表した。 実は2020年10月19日、連邦財務省・金融犯罪法執行ネットワーク(Financial Crime Enforcement Network::FinCEN)は、”Helix”と ”Coin Ninja”の創設者でかつ管理者および主要な運営者であるハ―モンに対して、「銀行等に対する機密性が高くまたは不審な現金払いおよび海外との金融取引等に関する報告義務法(Bank Secrecy Act: BSA )およびその施行規則の違反を理由 に6,000万ドル(約65億4,000万円)の民事罰金 を査定した。 さらに、2021年8月10日、FinCENは、BSAおよびFinCENの実施規則に違反したとして、最も古く最大の変換可能な仮想通貨デリバティブ取引所の1つであるBitMEXに対して1億ドル(約109億円)の民事罰を査定した。 これらの一連の法執行機関の協調的な捜査・調査や法執行の実態を見るにつけ、わが国の法整備法や法執行機関の動きの甘さが気になるのは筆者だけではあるまい。ちなみに、8月30日わが国の財務省は 「FATF(金融活動作業部会)対日相互審査報告書が公表された」 、「財務省 「今後3年間の「マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策に関する行動計画」」 を公表した。わが国の対日相互審査報告書は全292頁である。 (注2) 今回のブログはHelix、Coin Ninja、BitMEXに対する法執行の現状を連邦司法省、FinCEN、内国歳入庁等のリリースなどに基づき解説を試みるものである。 1.オハイオ州の男性ラリー・ディーン・ハーモン(Larry Dean Harmon)は、8月18日、ダークネットに拠点を置く暗号通貨(資産)のローンダリングサービスであるHelixの運営に起因するマネーロンダ...
わが国のメディアの多くが海外メディアの受け売りに頼る一方で、わが国のThink Tankのレポートも中央官庁等の下請けが多い。筆者は約18年かけて主要国の法制研究、主要Think Tank、グローバル・ローファーム、主要大学のロースクール等から直接データ入手の道を構築してきた。これらの情報を意義あるものにすべく、本ブログで情報提供を行いたい。