Last Updated : Febuary 25,2022 公正な選挙は米国の民主主義の基礎であり、FBIは9月24日にすべてのアメリカ人の投票権を保護することに取り組んでおり、連邦選挙犯罪とその回避方法について有権者を教育し、違反行為の疑いを報告するよう有権者に奨励するために、この 警告 を出した。またFBIは国土安全保障省( Department of Homeland Security :DHS)の下部機関であるCISA(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)とともにサイバー犯罪者が選挙インフラを侵害しようとする試みは遅くはなるが、投票を妨げないことを国民に知らせるために、その影響内容等を詳しく 発表 した。 今回のブログはこれらの発表内容をできるだけ詳しく解説し、わが国でも同様の法律違反や選挙妨害が生じることは時間の問題であると思われることから、国民だけでなく関係機関に対しあえて警告をならすものである。 1.FBIの選挙犯罪のカテゴリー分類と連邦犯罪の概念 9月24日、FBI犯罪捜査部の部長補(assistant director for the Criminal Investigative Division)カルビン・シヴァーズ(Calvin Shivers)氏は「毎年、アメリカ人は指導者を選び、選挙を通じてその主義等を聞かせる。これらの選挙は、有権者の声が本当に聞こえるように自由で公正であり続けなければならない。アメリカ人が投票する準備が整うにつれて、FBIは各市民に警戒を続け、有権者を標的にした犯罪計画を直ちにFBIに報告するよう求めている」と語った。 Calvin Shivers氏 (1)選挙犯罪(Election Crimes)とは 選挙犯罪は選挙の正当性を脅かし、我々の民主主義に対する国民の信頼を損なう。選挙犯罪は、次の4つの大きなカテゴリーに分類できる。 ①投票詐欺(Ballot fraud) ②選挙運動資金法違反(Campaign finance violations) ③似非後援会犯罪(Patronage offenses) ④公民権侵害(有権者の弾圧や有権者の脅迫など)( Civil rights violations, such as voter suppr...
わが国のメディアの多くが海外メディアの受け売りに頼る一方で、わが国のThink Tankのレポートも中央官庁等の下請けが多い。筆者は約18年かけて主要国の法制研究、主要Think Tank、グローバル・ローファーム、主要大学のロースクール等から直接データ入手の道を構築してきた。これらの情報を意義あるものにすべく、本ブログで情報提供を行いたい。